カテゴリー: 生命保険塾長経験談

生命保険【多くの人が知らない大切なこと②】

 登場人物紹介生命保険【生命保険の仕組】をご参照ください

:今回は「LAST LOVE LETTER」シリーズの2話目です。

 

生命保険に入る時に一番大切なこと

【ファミリー編】

高校時代の後輩T君

 

T君は高校時代の1つしたの後輩でした。高校を卒業して全くコンタクトを取っていませんでしたがあるとき偶然に山手線の中で再会しました。昔話から始まり近況を報告しあうと、最近結婚し、奥さまのお腹に赤ちゃんがいるとの事でした。「ちょうど生命保険を見直そうと思っていたところなんです」という話になり早速、奥さまと一緒に会う日時を約束しました。数日後、約束した場所に行ってみるとT君が待っててくれてその数分後に奥さまが現れました。「はじめまして」と挨拶をするも束の間、「すみません。この後用事がありまして・・」とその場を去っていきました。やはり生命保険の営業は受け入れてもらえないのかな。と思いつつ、T君と生命保険の話をしました。ライフプランニングをし、奥さまのお腹にいる赤ちゃんに対する想いや今後家族でやってみたいこと等を聴きました。学生時代は知らなかったのですがT君には兄弟がなくひとりっ子との事でした。もし万一があった場合、どこに住むのかという話になったとき、「奥さまとお腹の赤ちゃんはTの実家に住むということで大丈夫だよね?」と尋ねました。それに対しT君ははっきりとした口調で答えました。「いや、それはありません。子供が学校に通いだしたら転校することになりますし、妻も田舎暮らしをしたことがありません。彼女の友達がいない田舎で子供と暮らすことはないです」と。「死亡保障はあまり高くしない方がT君に契約してもらえるだろう」と僕自身の浅はかな考えからの決めつけた質問でした。「僕は何に遠慮していたのだろう・・。」契約して欲しいとの思いから一番大切なことを後回しにしていた自分に対し恥ずかしくなりました。

その後も奥さまとは一度もお会いすることはありませんでした。生命保険を提案し契約に至るまでしばらくあいた時期がありました。「奥さまから反対されているのかな」と心配になりましたが、無事契約へと進みました。生命保険申込書にサインをもらった後、T君は僕の目を見てはっきりとこう伝えてきました。「後はよろしく頼みます」と。このまま生命保険の営業続けられるかどうか自信がありませんでしたが、「わかったよ」そう答えました。それが最後の言葉になるとはその時は夢にも思いませんでした。

 

ご契約から1年と半年後

ランチをして支社へ戻る途中に携帯に電話が鳴りました。「ご無沙汰しています」T君の奥さまからでした。一瞬、「あっ、保険契約の解約かな」と思いました。アプローチの時に一度お会いしただけでその後会って頂けなかったので、僕の事嫌いなんだろうなと感じていたからです。そんな中奥さまから言われた言葉に耳を疑いました。「先ほど主人が息を引き取りました。どうしたら良いですか?」どう返答したらよいか分からず「奥さま落ち着いてください」そう答えるのがやっとでした。自分の声が震え動揺しているのが分かりました。話をしながらどんな保険に契約して頂いたかを思い出していました。「終身保険○○千万に・・」現在加入頂いている生命保険について説明し安心して頂こうかと思いましたが商品の説明をしても分からないだろうと思い「いっぱい入って頂いていますのでご安心ください。会社に戻ってどんな書類が必要が調べてまた折り返します」とだけ伝えました。「ありがとうございます。今、主人の実家にいますので、そちらに戻ったらご連絡いたします。よろしくお願いします」と言われ電話を切りました。契約して1年半。死因は胃癌との事でした。通常、生命保険は契約して2年以内は調査がはいるケースが多く告知義務違反等があれば保険金が支払われない場合もあります。ちゃんと支払われるのかどうかとても心配になりました。

 

 

生命保険金支払いの手続き

 

保険金支払いの手続きにT君の家に伺いました。玄関にはまだT君の靴が並んでいました。家に入ると廊下にはコートがかかっていて、洗面所には歯ブラシが立てかけてあるのが目に入りました。今にも帰ってきそうな家でした。リビングに通されました。カーテンの閉まった薄暗い部屋に生まれて8ケ月の女の子が寝ていました。「これからは私がしっかりしなくてはいけないと思います」自分に言い聞かせるように何回も奥さまが連呼していました。お嬢さんが生まれて1週間も経過しない時にT君の胃にがんが見つかったとのことでした。T君のお母さんが看護師だったこともあり、実家の近くの病院に入院していたそうです。お母さんから口止めされていたため、結局最後までT君にはがんであることを告知しなかったとの事でした。「がんであることを本人に伝えたなら仲のいい友達に手紙を書いたかもしれないし最期に会いたいと思った人に会うことができたかもしれない。本当にあれでよかったかどうか今でも分かりません。あの世に行って彼にあったとき確かめてみたいです」と奥さまが言っていました。息の詰まるような時間の中「実はここ社宅なんです。半年間は居させてもらえるのですが、その後どうしようか迷っています。この子はT家の唯一血のつながりがある家族ですしTの実家に行って一緒に住んだ方がいいのか、この近くでこの子を育てていいのかどうしたら良いかわからないんです」とのことだった。T君と一緒にやったライフプランニングをお見せしT君のご家族に対する想いとその想いを叶えるためにいくらの保険金が準備されているのかを説明しました。奥さまはその説明を黙って聞いてくれました。T君と一緒にやったライフプランニングを涙を流しながらじっと見つめていました。静かな時間が流れていました。どの位の時間が経ったかわかりません。奥さまが大きく息を吸ってこう言いました。「これが主人が私達に遺してくれた想いであれば私は彼の遺志に従って生きていきます」

奥さまに記入頂いた書類を持って会社に戻りました。「頼む。問題なく保険金の支払いが完了してくれ」祈るような思いでした。「もし、もし告知義務違反等があって保険金が支払われなかったらどうしよう。どの面さげて小さいお子さんを抱えた奥さまに会うことができるだろうか・・。」胃が痛い思いをしました。ただ3日で保険金の支払いの決定が下りました。「やったー」支払決定の通知を受けたとき心の中で叫びました。思わず社内の保険金部に電話をかけて感謝の意を伝えたほどでした。

保険金の支払い決定のお知らせをするために奥さまと再会しました。その時に奥さまに「なんで生命保険会社から毎月保険金が支払われているのか、どんなお父さんで家族のことをどう想っていたのか、娘が世の中のことが分かる中学生位になったら是非、話をしてあげてください」と頼まれました。T君の時に交わした約束を果たし、2つ目の約束でした。「行くところがないとか、会ってくれないとか情けないこと言っている場合じゃない。お嬢さんが大きくなるまでは頑張らなきゃ」そう決心させてくれました。

T君の家族への「LAST LOVE LETTER」無事、届けることができました。

 

T君、約束果たしたよ。

 

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