前回のお話生命保険【ライフプランニング】や登場人物紹介をご参考ください
:塾長!この前の話の続き教えてよ!何で子供がまだ小さい時のほうが、子供が大きくなって教育費がかかっている時より死亡保障の必要額が高くなるの?
:例えばたー坊さんは、お子さんを何歳まで面倒みるのが親の役目だと思っていますか?
:大学卒業するまでだから、22歳までかな。
:では、ここで質問ですが、1歳(第2子)のお子さんを遺してお父さんに万一があった場合、その後何年間の教育費と生活費が必要ですか?
:大学卒業するまでだから、21年間の教育費と生活費!
:そうですね。上記図の
より先の生活費や教育費が必要となりますね。では、16歳のお子さんを遺して万一があった場合はいかがですか?
:そっかぁ。分かったぞ!1歳~15歳までの生活費と教育費は必要ないんだ!
:正解です。上記図の
より先の生活費や教育費ですから必要保障額が少なくてすみますよね。要するに万一があった年齢の左側(不要)の部分はお父さんが家族を支えて来たので保険で準備する必要はないですよね。本当はこれから先も支えていきたと思っていても支えられなかった家族への想いを何とか自分がいなくなったとしても実現させるために託すのが生命保険ですからね。
:生命保険って奥が深いというか、”愛”そのものなんだね。
:ぶー太郎さん、良い所に気づきましたね。欧米では、生命保険のことを【Last Love Letter】って呼んでいるのですよ。
:ラストラブレターかぁ。良い響きだね。
:塾長、生命保険で準備しなくてはいけない必要保障額が年々減っていくということは、生命保険の保険金の額も年々減らしていけばいいの?
:ター坊さん、いいところに気づきましたね。生命保険の仕組のところで話した定期保険ですが、毎年少しづつ減っていく定期保険に入るといいですね。具体的には四角い定期保険を平準定期保険、三角形の保険を逓減(ていげん)定期保険という定期保険の一種ですね。
①平準定期保険
※詳細はこちらをご参考ください。
②逓減定期保険
※詳細はこちらをご参考ください。
:それって、保険料は安くなるの?
:さすが、たー坊さん。その通りです。①平準定期保険と比べたら半分以下の保険料になりますよ。
:へーお得だね。塾長は、何で逓減定期保険にしなかったの?
:私も逓減定期保険にしましたよ。ただ、更に応用編と言いますか、私の場合は万一があったら毎月20万円のお金が振込まれる保険(収入保障保険)ですけどね。
:毎月20万円という決まったお金が振込まれるんだったら、減っていかないんじゃないの?
:はい。毎月振込まれる20万円という金額は減っていきませんが、私が何歳の時に万一があるかで振込まれる期間が違いますからね。
:どゆこと?もっと具体的に教えてよ。
:私の場合は保険期間を60歳に設定しましたから、下記のようになります。
①30歳の時に万一がある場合
20万円×12ヶ月×30年=7200万円
②40歳の時に万一がある場合
20万円×12ヶ月×20年=4800万円
:なるほど。そういうことか。
:逓減定期保険より収入保障保険にした方がもっと保険料が安くなるの?
:はい。定期保険の中でも収入保障保険が一番保険料が安くなりますよ。生命保険会社としても一時金で数千万円の保険金を支払わなくてすみますからね。
:毎月受け取っていて、急にお金が必要になったときは?
:残りの金額を全額一時金(毎月受け取る場合の合計額より少なくなります。)として受け取ることもできますよ。ただ、詳細は各保険会社に聞いてくださいね。
:僕、これが一番いいなぁ。一時金で数千万円もらっても、どうやって使っていったらよいか分からないし。
:そうですね。会社にお勤めの人が、勤務先の会社から定年退職までのお金、数千万円全額支給されて、「後は自分で工夫して使ってください」って言われて渡されてもその中から計画的に使っていくのは大変ですからね。
:そうだね。銀行の普通預金に入れておいても増えないから投資しようと思っても失敗しそうなきがするし・・。
:塾長、投資って怖くないの?お金が減るのは嫌だから。
:たー坊さんみたいに考える人は多いですよ。では、次回は投資について話しましょう。
まとめ
自分に合った生命保険を選ぶ(死亡保障の必要額と加入すべき生命保険)のに一番大切なことは、先ずはライフプランニングをすることです。これから先、大切な家族とどう生きていきたいか。住む家はどうするか、子供の教育はどう考えるのか。大学にまで通わせてあげたいと思うか、それとも大学は自分で稼いでいくべきだと思うか、それぞれご家庭によって違ってきます。家を購入したとしても、旦那さんに万一があった場合、お子さんが小さいと奥様のご実家に引越される場合もあります。それだけではありません。奥様の収入をどう考えるかによっても違ってきます。旦那さんが亡くなられた後、家でお子さんの学校の帰りを迎えてあげるために奥様は働かないのか、それとも、家でクヨクヨして欲しくないから働いてもらいたいと思うのか。それぞれのご家庭の価値観や考え方によって必要保障額が変わってきます。
同じ年齢のお子さんをお持ちで、同じくらいの年収だったとしても、何を大切に生きていって欲しいと思うのかによって。必要保障額が大きく違ってきます。大切なことは、どんな生命保険商品を選ぶのかよりも万一があった場合、遺された大切な家族にどう生きていってほしいのか。を考えて、その想い通りに生きていけるように生命保険で準備しておくことのほうが何百倍も大切だと私は思います。生命保険は大切なご家族への【Last Love Letter】です。先ずはこの先の未来に向かってご家族とどう生きていきたいのかを考えてみましょう。